会員登録・メルマガ登録、悪質業者の見分け方
前回の「悪質業者の実態に迫る、パスワードの脆弱性、2段階認証の必要性～」に続く記事です。本内容は総務省総合通信基盤局 消費者行政課 消費者庁 取引対策課が平成23年8月に定めた、「特定電子メールの送信等に関するガイドライン」より引用、抜粋させていただいた内容を判りやすく説明したものです。
全データ及び詳細は、総務省の特定電子メールの送信等に関するガイドラインでご覧いただけます。
http://www.caa.go.jp/trade/pdf/110831kouhyou_2.pdf
l 特定電子メール
特定電子メールとは、営利を目的とした団体、営業を営む個人が広告又は宣伝を行うための手段として送信する電子メールのことです。
もっとわかりやすく言うと、企業や個人が商品やサービスを案内するメルマガ（ニュースレター）のことです。
だれでも1通くらいは見たことがあるのでお分かりだと思います。
メルマガを配信するためには、受信者の同意が必要です。
さらに同意を証明する記録保存の義務付けが、総務省令・内閣府令で定められています。
ただし、ホームページにメールアドレスを公開している企業や個人（通販などの営業行為をしている場合のみ）宛てにメールを送ることが許されています。
つまり通販サイトにメールアドレスの表示が義務付けられている場合、そのメールアドレス宛に営業メールが届きます。
「嫌だな」って思いますよね。
でもそれを防ぐことも定められています。
広告宣伝メールの送信をしないように求めることを目的とし、明確に拒否する旨の意思表示をメールアドレスの直前又は直後などに記載することです。
簡単に言うと、メールアドレスの表示に併せて、「広告メール拒否」「営業メールお断り」などのテキストを入れるのです。誰が見てもわかるように意思表示することによって、勝手にメールを送信することが禁止されます。
通販サイトだと、あまり雰囲気の悪い書き方は購入者がマイナスイメージを持つとまずいので、そのあたりは工夫して書いてください。
l メルマガ配信者がメールに記載する義務
メルマガ配信者は、その送信に責任のある者の氏名・名称を表示するよう義務付けられています。
また、受信者が確実に受信拒否できるよう、受信拒否の通知を受けるためのメールアドレス又はURLの表示をしなくてはいけません。
さらに、責任者のメールアドレス又はURLの記載は義務付けられており、電話番号についても記載することが推奨されています。
詳細については、総務省の特定電子メールの送信等に関するガイドラインをご覧下さい。
http://www.caa.go.jp/trade/pdf/110831kouhyou_2.pdf
勘違いするといけないので書いておきますが、メルマガのシステムを提供している、いわゆる配信ASP事業者に特定電子メール法は適用されません。
ただ、前回の記事で書きましたように、個人的には配信業者である会員に対し、2段階認証の利用を促すよう規約に入れるべきだと思います。
2段階認証が義務付けられれば、第三者が勝手に登録する「なりすまし登録」がかなりの確率で減ると思うからです。
l 図解説明 適切とは言えない同意の取り方
では悪質な同意の取り方を図解で説明します。
極めて小さい文字で記載されている
極めて目立たない色の文字で記載されている
同意の通知の相手方が具体的に特定されていない
（関連サイト・姉妹サイトといった表記のみしかない）
その他、適切とは言えない図解例は、総務省の特定電子メールの送信等に関するガイドライン、P31～P39に掲載されています
http://www.caa.go.jp/trade/pdf/110831kouhyou_2.pdf
私に言わせれば「適切とは言えない」ではなく「悪質な表示例」です。
登録の際に、悪質な業者かどうか見極める材料になりますので、一度は目を通すことをお勧めします。
PDFファイルなので、パソコンに保存するのが好ましいですね。
既に登録して迷惑メールに困っているという方は、「悪質業者の実態に迫る、パスワードの脆弱性、2段階認証の必要性～」の記事をご覧下さい。
本当は特定電子メール法なんて調べなくても、メールやネットで有益な情報を得られることが理想です。
しかし現実は、まだまだ悪質な業者がはびこっています。
特に迷惑メールは架空請求につながることも少なくないと思いますので、登録の際に送信されてきたメールや登録ページのアドレスは保存しておいてください。
詐欺や騙しは大嫌いなので、新たな情報が入れば随時発表していきますね。
>>> ”その他お役立ち情報”一覧はコチラ
kawkawkit
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